ベトナム工場視察旅行を終えて

(株)TAIYO 澤田 謙(自動化推進協会常任理事 事業委員長)

10月22日から26日にかけて自動化推進協会の主催による工場見学会の一環として「ベトナム工場視察旅行」が実施されました。

本視察旅行は自動化推進協会では1992年以来の海外の視察旅行だと聞いております。

牧野名誉会長を団長として“大和撫子”2名、新進気鋭の若手技術者2名、上は80才からの総勢11名は、22日の朝7時30分に成田空港に集合し、結団式の後、ホーチミン市に向かいました。

さて、富士通と日本電産サンキョーのベトナム工場の見学記は本号の記事を読んで頂くこととして、ベトナムは人件費は勿論のこと勤勉で手先が器用で日本人と価値観が近い仏教徒が多いこと、政治的にも安定していることから日本の企業の進出先として注目されているといわれています。

市内に入ってすさまじかったのは道路にバイクが洪水のように氾濫し、道路を渡ることが出来なかった外国人は私たちだけではないと思いました。また人の動く速度が早く、若い人が多く活気に満ち満ちた街でした。

市内の戦争証跡博物館では二度と繰り返してはならない戦争の記録を見学しました。当時日本で報道された写真も多く展示され、その活動中に命を落とした報道写真家の中に沢田教一、一ノ瀬泰造の紹介がありました。

視察旅行のもうひとつの楽しみは、その所々の食事を頂くことです。和気藹々とした旅で美味しいお酒と料理は格別なものでした。「グルメ旅行だ!」という団員もいました。

移動範囲をホーチミン周辺とし、一箇所のホテルに滞在し、ゆったりとした日程になりました。おかげさまで26日の朝、11名全員が元気に成田に到着し旅行を終えることが出来ました。

ベトナムに限らず東南アジアは生産拠点というだけでなく活性化された大きな市場と言われています。“メイド イン マーケット”の流れはますます加速され、製品の最終アッセンブリは市場の近くで進められるでしょう。国内で彼らと同じパフォーマンスの製品を同じコストで作るのではなく、製品や装置システムを構成する重要な要素部品、モジュール、ユニットを卓越した技術で開発・生産し、成長市場の生産拠点に投下することが求められていると思います。

最後に、この視察旅行にご尽力、ご協力いただいた方々にお礼申し上げます。