展示会雑感

天竜精機株式会社
代表取締役
水野 益男

 SARSが世間を騒がせる中、5月中旬プリント基板の組立に関わる“PROTEC JAPAN展”が幕張メッセにおいて開催され、弊社はクリームはんだ印刷機等を出展しました。

 「JISSOが日本を再生する」「JISSO技術は世界語を目指す」を掲げ、その意気込みを感じさせるものがありました。マウンタでは高速化を競い、大型化にまい進した時期があり、多品種少量生産への対応を図った一時期の後、賑やかな話題の乏しい時期が続いていました。

 フレキシブルなライン構成を可能とする、斬新なデザインの小型モジュールを展示したF社。多軸ロータリーヘッドで、段取り性を維持しつつ高速化をアピールするYC社。関連会社間の自動機部門の統合を印象付け、全製品展示で総合力を訴えるM社。などなど、欧米並びに韓国との競合に先行すべく、頑張る姿勢を感じさせる製品群は、来場者にインパクトと満足感を与える、見応えのある展示会でした。

 もう一つの話題はチップ部品の小型化、0402(0.4mm×0.2mm)対応。部品間距離0.06、0.07mmで搭載のデモ ンストレーション。かつてリード間隔0.4mmまたは0603の実基板での実用化と同様、多大な努力が払われることでしょう。

 さて、はんだ印刷機において、当社は長時間にわたる安定した印刷を可能とする信頼性と短時間で再現性の良い段取り替えを実現させた、使い勝手の良いマシンを印刷のノウハウとを併せ提供させて頂いています。数年間に亘る韓国でのトップシェアの実績は、国内にあっても評価されています。

 国内外の大手印刷機メーカーとの競争の中で弊社独自の技術を駆使しつつ、微力ながらIT化の一端を担う気概をもって推進に貢献したく考えております。

 実装業界としては小型化・軽量化・高機能・高性能・環境対応において世界に先行することがIT時代をリードできる要件です。生産技術の更なる向上が、中国、韓国、台湾、東南アジア、欧米に対し勝ち残る術であり、これへ向けての努力がなされていることを実感した展示会でありました。